南米原産外来種の「ヒアリ」が国内で発見されたことで大きなニュースになっていますね。
さらに大阪では女王蟻の死骸が見つかったとのこと。
もちろん人間にとって危険な虫ですが、人間よりも地面や草むら付近を歩くワンちゃんにはもっと危険なのではないでしょうか。
殺人アリとも呼ばれ騒がれたことで混乱を招き、間違った情報も多く流れているようです。
まだ限られた場所でしか確認されていないので、対策や注意というのも難しいのですが
もし、愛犬がヒアリに刺されてしまったら・・・
そのときは慌てずに冷静に判断できるよう、応急処置など事前に学んでおきたいですね。
【ヒアリ(火蟻)とは】
・体調2.5~6mmで色は赤く、お腹の部分が黒い。
・お尻の前にラクダのようなコブが2つある。
日本に生息する蟻で、体が赤い蟻は他にもいるようです。
(ムネアカオオアリ・ヒメアリ・アシナガアリ)
ですので素人目ではヒアリとの区別は少し難しそうですね。
・強い毒針
「火蟻」と言われるように、刺されると火傷のような強い痛みを生じます。
攻撃的で一度噛みつくと何度も毒針を刺す。
蜂に刺されたことのある人は、アナフィラキシーショックが出てしまう可能性があるので注意です。
・土を盛ったような巣
火蟻の巣は土をこんもりと盛ったようなドーム状の巣です。
巣や蟻を見ても、すぐに「ヒアリだ!」とは判断できませんよね。
ヒアリでない蟻をむやみに駆除するわけにはいきません。
判断できない場合は、できるだけ近づかないようにしましょう。
そしてヒアリの天敵は『日本の蟻』なんです。
最近ではドラッグストアなどで蟻駆除剤が売れているようですが、今は過剰に蟻を駆除しないようにとのこと。
【犬もヒアリに刺される】
人間を含む動物に攻撃をする、とあるので犬も例外ではありませんね。
むしろ犬などの動物の方が危険だと感じます。
・刺された時の反応や症状
犬も人間と同じように、刺されると強い痛みや痒みを感じるようです。
刺された不快感から
・地面を転げたり体をこすり付けるような行動
・患部を舐める、噛む
・震えだす
こういった症状がですようです。
何か症状が出た場合は、傷や虫がついていないかすぐに確認してください。
噛まれていれば赤く腫れています。
もしこれがヒアリであれば、体に付いたヒアリを取り除かなければいけません。
そこで注意するべきことは
「直ちにワンちゃんを別の場所へ移動させる」
ヒアリは巣から直径200mの範囲でも近づくものに攻撃をするそうです。
まずはとにかくその場から離れることが一番。
出来れば手袋やタオル、なければ衣類の裾などでつかみ取り除きます。
水などをかけてしまうと蟻が興奮しさらに強く噛みついてしまうので絶対にいけません。
(軽症の場合)
重曹(ベーキングソーダ)と水を練って患部に塗り、包帯を巻く。
感染症と痒みを押さえてくれます。
(万が一アレルギーが出たら)
アレルギーのある犬は刺されてから12時間以内に発症することがあるそうです。
しばらく注意して様子を見ましょう。
・ふらつく
・呼吸困難
・顔の腫れ
これらの症状が出たらすぐに動物病院へ。
まとめ
「殺人アリ」や、死に至るなど怖い言葉で煽られると混乱してしまいますよね。
ヒアリは本来の蟻が多く生息する場所で繁殖ができないそうです。
ニュースなどで過度にヒアリの危険性を煽り、間違った情報で関係のない蟻までもが駆除されてしまってはいけません。
最近の報道だと「刺されたらすぐに死ぬ」というイメージになってしまいますが、致死量はそれほど大きくないとのこと。
ただ、子供が遊ぶような公園や、ワンちゃんのお散歩コースにいつヒアリが出現するかわからないので正しい知識と注意は必要だ、ということですね。
最悪「死に至る」可能性がありますが、現時点でお散歩中にヒアリに遭遇する心配はまだないかもしれませんね。
今後、万が一ヒアリに遭遇してしまった、愛犬が刺されてしまったとき、パニックにならなければ対処はできると思います。
ペットを飼っているのであれば、ヒアリだけを過剰に怖がり対策するのではなく
特に夏、この時期はいろんな危険な虫がいますので常に注意したいですね。