昔話によく出てくる犬、とても賢くて主人に忠実な犬たち。あの犬たちはなんという犬種なのかご存知ですか?
実は柴犬をモデルに作られた昔話が多いのです。
日本犬の代表は柴犬で、この柴犬は飼い主に対する忠誠心に満ち溢れており、聡明で思慮深く熱烈な愛好者が多い犬種です。
日本犬と言うと皆さんはどんな犬を思い浮かべますか?茶色の柴犬でしょうか?それとも真っ白な秋田犬でしょうか?
日本犬保護に努めてきた団体(日本犬保存会)が80年以上活動をしています。
そしてこの日本犬保存会が定めた日本犬は6種類あります。
小型犬・・・柴犬
中型犬・・・紀州犬、四国犬、甲斐犬、北海道犬
大型犬・・・秋田犬
これらの6種類の犬は日本犬標準とされています。以前は越の犬も含めて7種類とされた頃もありましたが、頭数が激減し1971年純血種が死滅してしまい、その為に越の犬は幻の犬になってしまいました。
花咲か爺さん、桃太郎に登場する柴犬について
柴犬は各地の小型犬を統合して固定したので、犬種名に原産地の名称がありません。
赤毛(茶色)、胡麻毛、黒毛と若干白毛がいます。
日本の風土になじみやすく、体高が低く小柄なので、縄文時代から日本人のよきパートナーとして暮らしてきました。
昔話に登場する柴犬は、柴犬の良い性格を物語っています。
飼い主に忠誠心があり、聡明であり、愛嬌があり、自信満々恐れ知らずであり、攻撃的で警戒心が強いなど・・・
しかしそうなれるのは、飼い主との絆ができている関係だからなのです。
飼い主が筆頭になる=群のリーダーにならないと、自分の主人と認めず、はむかったり、わがままになり主人の言うことを全く聞かない犬になってしまいます。
ではなぜ柴犬は飼い主をリーダーだと思わないと従わないのかをお教えします。
切っても切れないDNA
柴犬の遺伝子を調べると、オオカミに一番近い犬種だと言うことです。
オオカミに近いとなるのは、シベリアンハスキー、アラスカンマラミュートなどを一番に思ってしまいますが、まさかの柴犬なんです。
犬が持つ4つのDNA(遺伝的類似性)には
ウルフライク・・・オオカミに最も近いDNAを持つ
ハーダー・・・群れをなす習性をもつ
ハンター・・・狩りをする特性を持つ
マスティフライク・・・筋肉質で力が強く戦闘的な犬種
などがあります。
アメリカのナショナルジオグラフィック誌によって発表された研究結果によると、柴犬は最もウルフライクな血統と言えるそうです。
つまり柴犬はオオカミと同じように、群れの中の自分より下の者を見下し、その群れのリーダーにしか従うことをしないからです。
だから飼い主は柴犬と共にいる時は、凛とした態度で接していないといけません。
しつけとマナーについて
犬はリーダーについていく習性があります。
基本は愛情を持ってしつけるのは当然のことですが、犬の習性を知ることが大切です。
どういう生き物なのか、どういう生活をしていたのか、吠えるのはなぜか、どうすれば言うことを聞くのかなど。
犬も人間もおなじです。言葉が通じないことはありません。
愛情を持って育てていくと、犬が何を望んでいるのか、何を嫌がっているのか手にとるようにわかってきます。
しかし、すぐにはわかりません。年数が必要です。
だから最低限必要なことの一つからはじめていきましょう。一つずつを完璧に教えさせていきましょう。
又、柴犬は叱る時に体罰を加えてしまうと、なかなかショックから立ち直れません。
他の犬種に比べてとてもナーバスですので教えてあげる姿勢がとても大切です。
マナーにおいては公共の場が基本なので、無駄吠えをさせないこと、汚物の後始末、他人に寄り付かせない事が大切です。
そのためにコマンド(飼い主の指示)による「フセ」「マテ」「コイ」「スワレ」と言う動作を身につけさせて下さい。
コマンドには飼い主と犬との間に信頼関係がないと成り立ちません。
飼い主を信頼することで犬は安心して指示に従うことができるのです。