犬と一緒に生活をしていると、犬の能力、五感ってなんてすばらしいのだろうって感心しませんか?
私達人間には備えていない羨ましいくらいの「五感」ですね。
【目より耳や鼻の方が優れているってホント?】
つぶらな瞳が可愛いワンちゃんですが、正直言って犬の視力って人間の10分の1程度、02.~0.3くらいの視力しかないのです。
そのため、飼い主の顔でもはっきりと100%認識できる距離は、10~20m先までです。
それを超えた遠いところでは、「耳」を使って飼い主の足音を見分けていたり、「鼻」で飼い主の大好きな匂いを見分けているのです。
納得できますよね~、家族と一緒に散歩に出かけ、途中でスーパーなどに1人が入り、出口から出て来るまで「じーーーっと」出口を見つめて待っていたりしませんか?
そして出てきたとたん、家族とわかると喜んでジャンプしたりかけ寄ったりします。
夫婦で散歩に行き途中で私がスーパーの中に入り、そっと外の様子を観察しました。
すると、やっぱりこゆきは、じっと出口の方を見つめていたんです。
出てきたとわかると嬉しくて飛び上がります。
こんな風に喜びを表現してくれると、「飼ってよかった!」と思います。
きっと店内に消えている間は、こゆきの耳が活躍していたのでしょうね。
足音を聞き分けていたのでしょう。
また散歩にでかけ、帰り道のことでした。
途中で夫の車が私とこゆきに近づいた時、こゆきは後ろを振り返り近づいてくる夫の運転する車に気づき、車がこゆきを追い越したとたん、車を追いかけたのです。
なぜ?夫の車が近づいていることがわかったのか?不思議でした。
私が小さなころ、実家で飼っていた犬は、父が100mほど先の路地の角を曲がった辺りで、「帰ってくるよ」という合図のように吠えていました。
祖母と母は、その声を聞いて、父の夕食をテーブルに並べ始めていました。
子供ながらに「不思議だなぁ」と思っていましたが、これも「耳」がセンサーのような働きをしていたのでしょうね。
夫の車のエンジンの「夫独自のささいな音」を聞き分け、また父の車の音も聞き分け、家族に「帰ってきたよ!」と知らせてくれていたのですから、不思議と感謝の気持ちがいっぱいになりました。
人間には、聞こえていない音まで感知できるのですね。
【鼻は一番感知できるところ】
犬は五感の中で、鼻で感知できる嗅覚を一番に使って他の犬や人間、モノなどを区別しています。
散歩中に、鼻を使って、100m以上向こう側の舗道を歩いて近づいてくる「仲の良い犬」とか「見知らぬ犬と飼い主」「不審な人物」という風に察知しているのです。
立ち止まってよく空中で鼻を使って一生懸命に匂いを嗅いでいるのは、そのためです。
散歩中、他の犬と出会った時に、相手のお尻の匂いを嗅ぎ、覚えていくのを見ませんか?
自分が飼っている犬の匂いがついている飼い主さんの手を、飼い主さんが相手の犬に嗅がせて覚えてもらう光景もよく目にしますね。
散歩中、お互いが匂いを嗅ぎっこしている姿から「こんにちは、元気?しばらくぶりだね」なんて聞こえてきそうですね。
きっと「犬語」なんでしょうね。
【触れることが大切】
犬の五感、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚がありますが、実は犬は体全体がセンサーのような働きをします。
足やシッポ、おなかや背中を覆っている「毛」でも察知できるんです。
もともと目は、悪いので耳と鼻の能力が発達しました。
また味覚は鈍感のようですね。
食べて有害な物を感知できるのは、口ではなく鼻の嗅覚の働きみたいですね。
シッポはアンテナのようで、「毛」は飼い主からの愛情を図ることができます。
撫でてもらうと、気持ちが落ち着き安心するみたいですね。
よく言われていることで、犬の体によく触れてくださいというものです。
飼い主さんから優しく撫でてもらっただけで安心します。
また、触れることで犬の体の異変に気付くことも多いものです。
これは、私たち家族が経験したことですが、こゆきが子宮蓄膿症という病気に罹ってしまいました。
夏場で食欲が落ちたのは事実でしたが、暑さのせいで食欲がないとウッカリ見落としていたのです。
食べないわりに太ったように見えたのです。
あんなに好きだった散歩も、家から数歩だけ歩いてトイレを済ませるだけでした。
2日ほど続いた後、外から帰っても水も飲もうとしなくなり、横になって肩で息をするようになったのです。
「変だ!」と思い、触ってみるとおなかが膨らんでいました。
すぐに病院で診察を受けましたが、あの時1日でも発見が遅れていれば命を落とすところだったと言われました。
その日のうちに入院し、摘出手術を受け数日後に無事に退院しました。
もし、あの時あの日、散歩の後で私が外出して異変に気付かなかったら、今のこゆきはいなかったのかと思うと、気付いてよかったと思っています。
「気付かなくてごめんね、つらかったね」。
訴えることは、歩かない、食べない、飲めないということだけで、限界までガマンしていたのかと思うと、とても愛おしく思えます。
ワンちゃんは、家族から優しく撫でて触れてもらうことを待っています。
それだけで安心し、心も落ち着き、満足して甘えられます。
触れることでワンちゃんの病気の早期発見にもつながります。
ただ、触れて優しく撫でてあげるだけでいいんです。
ワンちゃんが生きていてくれれば それだけでHAPPYになれますから。