こんにちは。さくらは先日、フィラリアの薬を頂きに獣医さんのところに行ってきました。
「早いねー」って言われもしたのですが、さくらは実は通年、フィラリアの薬を飲んでいます。今回は犬の大敵、命にかかわるフィラリアのお話です。
【フィラリアって何?】
「蚊が媒介する怖い犬の寄生虫」ということまでは多くの方が知っていると思いますがここでちょっと詳しくご説明します。
フィラリアの幼虫が体内にいる蚊に犬が刺されると感染し、犬の体内で数ヶ月過ごして成長したあと、成虫は心臓や肺に移動します。
フィラリアの成虫はとても大きく、ちょうどそうめんのような形をしており、最大で30センチにもなります。
そしてそのフィラリアが卵を産み、犬が蚊に刺されると蚊の体内に幼虫が移動し、他の犬に寄生する機会が生まれてしまうのです。
【潜伏期間や症状について】
フィラリアに感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2、3年とも言われ、症状が出たときはかなり重篤な状態になっていることが多いです…。
主に、以下のような症状が現れます。
- ぜいぜい、げほげほと咳き込む
- 苦しそうに息をする
- 動きたがらない
- 食欲がなくなる
- 嘔吐・下痢
かなり昔の話ですが、私がフィラリアのワンコを見たときはかなり咳き込んでいました。苦しそうだなー、って思ったらフィラリアでした…。
フィラリアが住み着いている心臓や肺がまずやられてしまい、その被害はほかの臓器にも及び、最終的には多臓器不全で苦しい死を迎える子が多いです。
【室内にいるから安全、ではない】
たまに「お散歩にほとんど行かないから」という飼い主さんがいますが、室内だって安全ではありません。
網戸の網をくぐってワンコ目指して刺しにきます。しかも犬は人間より体温が高く、床の上など蚊が寄って来やすい場所にいるのでとても刺されやすいのです。
「蚊取り線香を炊いてるから」これも当然確実ではありません。風向きが変わると線香の煙も飛んで行ってしまいます。
【予防薬は色々あります】
予防の薬はいくつかタイプがあります。
- 錠剤やおやつタイプなどの内服薬
- 注射
- スポットタイプ(皮膚に直接たらすタイプ)
上記で一番一般的なのが内服薬ですが、薬が嫌いでどうしても飲まない子は他の手段を行っているようです。
【予防の期間は?】
予防の期間は日本全国で何月から何日、というのはなく、蚊が活動している時期が予防必須な時期となります。
蚊が成虫として活動するのが約14度(湿度にもよります)なので、それを目安にすれば良いでしょう。
うちは東京で、さくらは通年フィラリアの薬を投与しています。真冬でもです。
これは、毎日のお散歩コースに河川敷があり、大きな広場は虫たちの天国だからです。
人工的なアスファルトと違い、土や落ち葉は細菌が分解しているのでとても暖かく、蚊が成虫のまま冬を越すことも容易に考えられます。
最初にさくらをお迎えした時に獣医さんから上記の説明を受けて「それでどうするかは飼い主さんの判断です。通年投与してる方も、そうでない方もいます」と言われました。
最近は冬でも暖かいし、特に地面の近くで過ごす犬にはリスクの高い環境です。私は最初から通年投与を選びました。
過去の記事でもこのことに触れています。
犬のノミ、ダニ、フィラリア対策。いつまでやるの?
「河原はは湿度が高いし、土の上は温度も他に比べて高いので、11月くらいまでは出る可能性がありますよ。
また、春は3月位から活動を始めると考えた方がいいです。」
ってことは、必要ないのは12月〜2月のたった3ヶ月!東京ってずいぶん暖かいんだな…って思いました。
通年投与しない人の方が多いと思いますので、期間については獣医さんに「お住まいの環境」を必ずお伝えして指示をあおいで下さい。
うちのように自然豊かな場所だと却って危険が高いこともあります。
また「予防薬」と言っていますが、正確には「駆虫薬」。つまり、体内に入ったフィラリアの幼体を殺すための薬です。
なお体内に入った1ヶ月後に殺すという仕組みなので、シーズンが終わったと思ってもその1ヶ月後まで必ず投与して下さい。
(この辺も獣医さんに聞いて下さいね)
【フィラリアにかかってしまったら】
症状が出なくても、フィラリアの検査をして陽性が出る子はいます。この場合は早めに治療するにこしたことはありません。
昔は死に至る病だと思われて来ましたが、今ではかなりの確率で治癒することができます。
治療は主に薬で幼虫や成虫を駆除して行きますが、成虫が大きくなって薬だけではどうしようもない場合は手術を行うことがあります。
でももちろん手術は全身麻酔をかける、弱った犬の身体にはとても負担になる行為なので、ここまで症状が悪化させないように、予防は絶対に怠ることのないようにしましょうね!
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