私達人間の世界でも、30℃を超える真夏日や熱帯夜の日の食事の保存には、気を使いますよね。
前夜の残った料理などは、とりあえず冷蔵庫へ保管、炊いた白米も冷蔵庫へ保管というのが常識になっています。
そこまでしても起こってしまう食中毒、原因となる要因は気温より湿度なのです。
【ドッグフードも注意を】
缶詰タイプのドッグフード、ドライタイプのものより肉類もある程度の形を残して作られており、味付けも犬が好むような味つけのものまで販売されています。
中型犬や大型犬など、1缶を1度の食事で食べきってしまう場合は、食べ残しがないので心配はないと思います。
でも食が細い犬や小型犬の場合では、2日間で食べきるということもあります。
その時の保管方法、どうしていますか?
梅雨でそんなに高温ではないと油断しがちです。
つい常温のまま、開封した缶詰をワンちゃんのエサのところに置いてしまうこともあります。
この時期の常温、冬と違い夜間でも18℃くらいはありますね。
このくらいの気温では、細菌が繁殖し、食べ物の腐食も始まります。
「カビ」が生えるほどはっきりしていなくても、開封した時から細菌による腐食は始まっています。
冷蔵庫の「チルド」は、4℃くらいの設定になっています。
缶づめの缶から移し替え、タッパーやフリーザーパックなどに入れて、チルドで保管するのがよいでしょう。
でも、防ぐための一番の対策は、食べきらなかったものは、迷わず捨ててしまいましょう。
【嘔吐と下痢の原因は他にも】
この季節ならではの、嘔吐と下痢という症状とは。
食事の時、一度にたくさんの量を食べてしまう、また体質的に合わない食べ物を食べた場合、誤って人間用の牛乳を飲んだ場合などでも、嘔吐や下痢は続きます。
また、何かのショックで犬が精神的にダメージを受け、落ち込んだ状態の時も下痢を起こすということもあるようです。
もし、病院で診察を受け、胃腸に異常がない場合は、そっとして様子を観察しながら、ショックを受けたことを思い出させないように見守ってあげることが一番でしょう。
飼い主家族の愛情が一番の「薬」になるでしょう。
【犬は夏バテからでも下痢をする】
犬は、人間より平均体温が高く平熱でも38℃くらいです。
そのため気温が高くなれば耐えきらなくなり、大量の水を飲んで体を冷やそうとします。
その大量の水を飲んだことが原因となり、下痢ということにもなります。
でも、熱中症になっている状態の場合は、水を飲ませないと最悪の結果を招いてしまいます。
犬が高熱になった場合、熱中症になった場合でも体温を下げるには、肉球で汗をかき蒸発させることと、口を開け舌を出して熱を下げることしかできないのです。
【下痢の原因不明の要因としての寄生虫】
犬には、体の外に寄生するダニなどの寄生虫と、内臓に寄生する回虫などの寄生虫がいます。
寄生虫がいると、嘔吐、下痢を繰り返します。
病院では、寄生虫の有無を検査し、寄生虫が見つかれば駆除薬を服用して寄生虫の駆除をして嘔吐、下痢を抑えます。
寄生虫は、他の犬の糞を食べるなどの行為によって、自分の体内に取り入れてしまい寄生してしまいます。
飼い主の責任としてやらなければいけないこと、垂れ流しのままの糞に近寄らせない、また糞の中に寄生虫がいないかを注意深く観察する、散歩の時に路面を注意して歩くことでしょうか。
このように嘔吐と下痢を引き起こす要因はたくさんありますが、食べ残しのドッグフードなどを放置して細菌の繁殖により食中毒を起こすことを避けること、これが、最も大切な注意点です。
細菌の種類によっては、一刻を争うくらい危険なものもあるそうです。