今年の春は、暖かく「蚊」も既に発見されています。
家の中で発見したので、ひょっとしたら「越冬?」していたのかもしれませんね
既に25℃を超えた地域もあり、これから秋まで「蚊」の予防と「マダニ」の予防に注意が必要な季節ですね。
そしてここ数年の間、今まであまり聞かれなかった「マダニ」による感染症が多くなっているようです。
かわいいワンちゃんも飼い主も注意が必要ですね。
【マダニ感染症とは】
マダニ感染症を引き起こすマダニとは、犬にも人間にも共通の吸血虫です。
国内でも、南や西の地方で人間でもマダニに刺されて感染したということがありました。
特に人間がさされて感染すると、重症となり、最悪の場合では死亡にも繋がります。
それに比べて犬がさされても、さほど重症にならないのが不思議なところですが。
マダニが引き起こす感染症として、人間の場合は、日本紅班熱、Q熱、ライム病、回帰熱、ダニ媒介性脳炎、重症熱性血小板減少症候群などがあります。
このなかで最も危険なものが、重症熱性血小板減少症候群で、2013年には国内でも死亡者が出ているのです。
人間に感染した場合の症状は、マダニにさされてから1~2週間の潜伏期間があり、その後発熱、嘔吐、下痢を引き起こします。
原因は、マダニが咬むことでSFTSウィルスが、体内に入り発症します。
場合によって、血球貧食症候群を併発し、体の細胞から出血し、重症化します。
また、意識障害、こん睡、けいれん、リンパ節腫張も発症します。
今まで100人近くの感染者が確認され、このうち30人近くが死亡するという感染症なのです。
また、吸血するという点から貧血の症状も引き起こします。
【感染ルートは】
マダニ感染症は、人から犬や、人から人、犬から犬という感染のしかたではありません。
マダニから人や家畜や犬に直接感染するという方法なのです。
マダニにさされた犬から人への感染はありません。
でも、散歩や庭で遊んでいる時に、犬がマダニを拾ってきて、家の中で飼い主や家族に感染することはあります。
マダニの活動時期?】
マダニが最も活動するのは、4~9月の暖かい時期です。
また、今までマダニ感染症と確認された人達の割合は、国内でも西の地方が圧倒的に多いようです。
西の地方は、東北や北海道に比べると、夏の期間が長いので、割合として高いのでしょう。
【マダニとはどんな虫?】
マダニは吸血する虫ですが、蚊など他の虫は針のようなものを皮膚に刺して吸血するのに対して、マダニは口が鍬のような役割をして、「咬む」ことで皮膚を裂き、ギザギサの「歯」で吸血します。
そのため、刺された箇所は、周りに比べると丸く盛り上がったような形で、皮膚が硬くなります、
人間がさされた場合、この痕は数か月消えません。
マダニは、節足動物でクモにち近いものです。
吸血する以前は、2ミリ程度の大きさですが、吸血すると1センチくらいまで膨れ上がります。
その膨れた体のほとんどが吸った血液で、一度寄生すると2週間くらい寄生して血液を吸います。
そして、膨れ上がったところで、自然に皮膚から落ちます。
その後休眠し、また犬や人間に飛び移り吸血します。
一生のうち3回ほどこれを繰り返します。
外で飼われている犬の多くは、数か所刺されていることも多いものです。
特に目の周りの皮膚が露出している部分や、お腹、手足の内側などが狙われやすいところでしょう。
目の上や周りに、黒くてブルーベリーのようなものがあることはないでしょうか。
知らないうちは、無理に取って地面で潰したことはないでしょうか。
潰すとマダニの体内から、「卵」が拡散し、結果としてマダニを増やすことになるので、潰すことは危険です。
もし、発見したらすぐに病院で取り除いてもらってください。
【予防するには?】
家の中では、犬に寄生して入りこまない限り、感染することはないので、散歩や庭遊びをさせたら、家の中に入れる前に体全体をマダニがついていないか、よく確認することにつきます。
そして散歩では、草むらに入らないように近寄せないように注意することでしょう。
また、背中にダニやノミが近寄らないようにする薬もありますね。
かかりつけの病院でも処方してもらえるし、ペットトショップでも飼うことができます。
だいたい1カ月程度効果があります。
また人間は、庭の草取りや掃除の時には、長靴、長袖、長いズボンを着て、皮膚を露出しないことです。
マダニは、動物の体温や吐いた息の中の二酸化炭素に反応して、「獲物」がくるのを待ち構えているからです。
犬がマダニに刺された場合、人間ほど重症化しませんが、まれに多数のマダニに刺され貧血状態となり死亡することがあります。
また血液の中に、ウィルスが入り込み赤みをおびたオシッコをすることもあります。
これから、梅雨~真夏になりますね、ペットも飼い主も健康に過ごしたいものですね。