毎朝夕の散歩で、ご挨拶させてもらっている犬たち、あの東日本大震災の恐怖を乗り越えて必死にストレスと向きあい懸命に生きてきたワンコたちですが、最近の飼い主さんとの会話で話題に上ることがあります。
それは、犬の年齢です。
「うちのは、もう15歳」「うちは13歳になりました」ということなんです。
ここの住宅地に入居してから、飼い始めたおうちも多く、皆さんのところの愛犬は、そろそろ15歳前後になろうとしています。
ドッグフードが改良されてから、犬の平均寿命は延びています。
今では、犬種に関係なく平均化すると12~15歳のようですね。
これを人間の年齢にすると約70歳前後ということになります。
まだまだ早いかな? なんてことも思えるのですが。
飼い主さん自身も高齢な人も多く、ある人は「老人が老犬を散歩しているかのようだ」と笑いながら言っていました。
ま、それは大げさかもしれませんが、確実に飼い主の私たちも年を取り、愛犬も高齢になっていくことは確かですね。
【犬の種類によって年齢の進み方が違う】
犬の年齢は、みな同じように歳をとるかと思っていますが、違っているのです。
犬の種類によって、年齢の進み方が違ってきます。
例えば、平均寿命はトイプードル・チワワ・シーズーなどの超小型犬は15歳前後、中型のミックス・柴犬・ビーグルなどは14歳、大型犬のレトリバー・グレートデンなどは7~9歳となっています。
一般的に、大型犬の方が短命、小型犬の方が寿命が長いと言われています。
大型犬の方が短命というわけには、大型犬は成犬になるまで時間がかかるのだそうです。
でも成犬になってしまうと、年齢より速く老化が始まると言われているようです。
その大型犬ですが、6歳から7歳でシニア犬といわれています。
なぜ? 大型犬の方が寿命が短いのかということでは、その体格の大きさに対して内臓が十分発達していないからと言われています。
その内臓の一番大切な場所の心臓や肺の機能が十分発達しないまま、体格だけが大きくなってしまうと大きなリスクを背負ってしまいます。
そのリスクがあるために、細胞1つ1つの老化が早く始まってしまうということが原因のようです。
そして病気にかかる割合も大きいそうなんです。
大きくて、いかにも「犬」といった感じの大型犬なんですが、宿命なのでしょうか。
【長寿の犬の種類は】
フードや屋内で飼うことによって、外飼いの場合よりストレスは、大幅に減りますね。
また温度も人間と同じ適温の中で育てられた犬は、長寿になる傾向があります。
記録では、25歳のチワワ、トイプードルの24歳、シーズーやミックスの23歳という記録まであるようです。
どれも小型犬か中型の犬です。
動物病院が驚くほど増えたということも関係があるかもしれませんね。
犬の健康診断も行われ、成人病の予防策も指導して貰えます。
【ミックス犬の方が長寿】
よく言われていることですが、血統書がついた純粋の犬より掛け合わせたミックス犬の方が長寿という話です。
何故でしょう?
純血統の犬は、その祖先からの先天性の遺伝的な病気も遺伝してしまい発症する可能性が高いということです。
そのため、以前からミックス犬の方が長生きすると言われてきました。
でも、掛け合わせる犬の種類によって、必ずしも長寿ともいいきれないのです。
統計によると、洋犬同士のミックスは、それほど丈夫ではないので純血統の犬と違わないという結果もあります。
その点、日本犬の柴犬や秋田犬、土佐犬、紀州犬、北海道犬はもともと体が丈夫なので日本犬と掛け合わせて生まれたミックス犬は、一般的に丈夫に育ちます。
でも、柴犬は傾向として、白内障など目の病気にかかりやすいようですね。
白内障などで、視力が低下すると認知症などの心肺も出てきます。
また免疫の問題では、日本犬とのミックスの方が免疫力は高いという統計もあるようですね。
でも、このように日本犬とのミックスだからといって安心して、健康診断や散歩・運動・遊び・気分転換・初期の体の異常を観察しない、アイコンタクトをとらないなどといった家庭環境の中では、大病の初期のサインを見逃すということも出てきます。
確かに純血統の犬より、遺伝性の病気の発症は少ないかもしれませんが、過信はいけませんね。
その親の犬のことも、きちんと調べておく必要があります。
今朝、散歩で話した人は、これから寒くなって出てくるのが億劫になるので、今日一日くらいはサボろうかな?と思ったけど、「私達の1日は犬にとって1週間」ということに気がついて、サボってはいけないと思ったと話していました。
犬の1年は人間でも数年経ってしまうのです。
その犬が、純血統の犬であろうとミックス犬であろうと、家族全員で可愛がることが飼われた犬にとっての幸せなんです。
家族がいがみ合うことなく、仲好く笑顔で暮らしている中にいることが幸せなんですね。