新生活を始め、新しく家族の一員を増やそうかと悩んでいる方も多いようで、筆者の働くペットショップにも日々たくさんの家族が仔犬、仔猫を見にお越しになります。
やはり、ペットを飼いたいときに思いつくのがペットショップですよね。
その他にも、お友達から譲ってもらった、ブリーダーさんから購入したなどの経験がある方が多いと思います。
ですが昨今、日本のペットショップは世界の中で疑問視される声や、生体を販売することに疑問の声が上がっていることはご存知でしょうか?
実は、ペット先進国ではペットをショーケース内に並べることを禁止している国もあるのです。
そして、殺処分予定だったペットを譲渡するタイプのペットショップが増えています。
日本ではまだ馴染みがないタイプですね。
ですが、そんな日本でも新たな試みのペットショップが岡山県にあることをご存知でしょうか?
岡山県にあるペットショップ、シュシュは「殺処分予定だった子達を里親で譲渡するタイプで日本初のペットショップ」です。
以前は生体販売も行われていましたが現在では2015年に廃止し、殺処分ゼロを目指して活動しているNPO法人の協力を得ながら、動物愛護センターや保健所などから犬を引き取って里親を探しています。
店内には、以前使われていたショーケースは里親さんを待つペットに利用されており、トリミングサロンやグッズ販売、フードなどのインターネット販売も行っており、一部の売上金が里親さんを待っている子たちの身の回りの生活金になります。
また、この事業に協力的なメーカーさんから商品として出せなくなったけれど、衛生上は問題ないものなどを無償で送ってくださる会社もあるそうです。
環境省が発表した平成26年度の犬・猫の殺処分数は犬が21,593匹、猫が79,745匹。合計101,338匹。
幸せな生活を送っているペットがいる一方、飼い主からの持ち込みなどで命を奪われている犬猫も多数存在します。
里親で犬猫を引き取ることは出来ないけれど、何か出来ることはないか?と思い調べてみたところ、最近話題になった「ふるさと納税」で動物愛護ができる自治体があることがわかりました!
※ふるさと納税とは好きな地域(都道府県、市区町村)を選んで寄付ができる取り組みです。寄附をすると、税金が控除されたり、寄附金の使い道を指定して地域を応援できたり、さらには寄附した地域からお礼の品として美味しいお肉やお魚などがもらえることがあります。
寄付金は保護シェルターの運営費や、野良猫の去勢手術などに利用されるそうです。
世界的にも有名な日本のワンコの「夢乃丞(ゆめのすけ)くん」も殺処分寸前だったところをNPO法人に救われ、今では人命救助を行う災害救助犬として活躍しています。
広島土砂災害、大風で浸水被害を受けた茨城県の災害、ネパール大地震、台風13号が上陸した台湾での災害、熊本地震でも活躍しました!
また、殺処分寸前で保護されたトイプードルのアンズちゃんは今では立派な警察犬として活躍しています。
小型犬の特徴の「地面と鼻の位置が近い」ことで、薄い臭いを嗅ぎ分けたり、小さな遺留品を見つけたりできることを活かして凶悪事件の捜査や行方不明者の捜索に参加し、警察犬には不向きとされていた体格が逆に武器になっているそうです。大型犬よりも目立たず、怖がる人が少ないのも強みだそうです。
人に捨てられ、人のために生き、役立つ犬たち。恩返しのつもりででも何か人間も役に立てたら素敵ですね。